ヤングジャンプは新連載作品の最初の数話をWEB公開しています。
第一話を見逃してしまったという方や、あるいはせっかくヤングジャンプを買っているので、他の作品も楽しみたいという方は、
こちらのサイトからの試し読みを是非お勧めいたします。
終わってしまいましたね・・・。
5年、待ちに待った新連載が14話、4ヶ月で終了してしまうとは、悔しい結果です。
本来ならば14話の感想を書くところでしょうが、今回はこの作品を全体的に見た上での感想を述べてみたいと思います。
まず、一ファンとして見ると、やっぱり面白かったです。
大亜門先生の描く女の子はもて王の頃から可愛かったですし、
パロディこそ控えめだったものの、ボケとツッコミも健在で、脇役である敵が次第次第に魅力的になっていく点も良かったと思います。
何より、キャワワワになる女の子たちが、すごく可愛かったです。
伊世は天然ボケ、マコティはツッコミ、アルは天真爛漫で、塚守さんは百合気質。
この4人の中にさらに、芸能人のLAYが加入したら一体どうなっていたのか?
想像するだけで面白い個性豊かな女の子達でした。
■伊世について
主人公ということで、第1話から登場。
かわいいものが好きで、特にぬいぐるみが大好き。
序盤はエイナスに振り回される形でツッコミに回る場面が多かったですが、
キャラが増えていくにつれて、次第次第に頭の緩いキャラが確立されていき、ボケの頻度が増えるようになりましたね。
また、途中から敵の玉を潰すことに強いこだわりを持つようになり、読者としてもかなり心配な子でした(笑)
あとさりげにお父さんのキャラが良くて、コスプレ趣味には笑わせていただきました。
■マコティについて
第2のキャワワワに変身する彼女は、登場自体は2話目から。
彼女の好きなものはかわいい服。
いわゆるボーイッシュな女の子ですが、実は誰よりも乙女チックな趣味に憧れるというタイプ。
キャラの魅力の一つに、外見とのギャップが挙げられますが、マコティはその典型的なキャラですね。
作中の立ち位置としては、登場から終始ツッコミのポジション。
冷静にツッコミを入れるシーンはもて王時代の宏海を思い出させました。
だからこそオナルシィにより、心のタガが外れた時のキャラ、及び正気に戻った時の恥ずかしさが萌えましたね。
■アルについて
第3のキャワワワの彼女は、第5話にて電撃参戦。
ハシラからもツッコまれてしまうほど、伏線も何も無くいきなりの登場は驚かされました。
魅力的な女の子が多いキャワワワの女の子たちですが、彼女はそのキャラを掘り下げる前に終わってしまった印象です。
武器をかわいいと感じるその独特のセンスは、個性的ではありましたが、その一点しか個性が無く、
好きなものは武器、攻撃手段も武器、作中での行動も武器を吹っ飛ばして周囲を困らせる役割が多かったですね。
彼女の登場よりも、塚守さんを先に出しておくべきだったのでは・・・と思うのは結果論に過ぎませんよね。はい。
■塚守さんについて
第4のキャワワワになった彼女でしたが、実は登場そのものは第3話からでした。
委員長、眼鏡、お金持ち、さらにそこに百合属性まで付加され、属性のオンパレードでした(笑)
個人的には、彼女が一番好きなキャラでしたねー。
それゆえに彼女が変身した話はとても好きです。
彼女の可愛いものは、伊世のような守ってあげたくなるか弱いもの(あるいは伊世そのもの)
最終話では、実は伊世のことを、「河合さん」から「伊世」と、さりげなく呼び捨てするような仲になっている事にも注目です。
■LAYについて
最終話にて判明した第5のキャワワワ。
最終話で初登場かと思いきや、実は名前だけはオナルシィ登場の第4話ですでに登場していたり。
作中では人気アーティストという設定のようですが、きゃりーぱみゅぱみゅのような感じでしょうか。
時々ですが、変身モノの作品では、有名アイドルがバトルヒロインに変身するという設定が見られますね。
有名どころではパーマンに登場するパー子(星野スミレ)、最近だとドキドキプリキュアのキュアソード(剣崎真琴)など。
彼女もその路線で、キャワワワとアイドルの両立をストーリーに組み込んでいく予定だったのでしょうが、残念ながら・・・。
■エイナスについて
マスコットキャラではありましたが、お世辞にも素直に可愛いとは言いづらいキャラデザで、
普通の妖精キャラとは一味も二味も違う妖精でしたね。
しかし、その毒っけ溢れる性格はヤンジャン作品と非常に相性が良く、
東京喰種や嘘喰いパロは見事にハマっていて、爆笑しました。
最終話にして自ら、自分の口がアレなのではないかという点について触れ、いよいよ何の妖精なのか分かりそうなところで・・・。
連載当初は伊世を振り回す、サド気質なボケ&ツッコミキャラかと思いきや、
天敵である塚守さんの登場、及び彼女のキャワワワへの変身によって立場が逆転。
彼女に対しては常に受けに回り、イジられキャラになる流れは面白かったです。
■テラキモス帝国について
さらに、予想外にキャラクターが活きていたのがアブラハム。
事ある毎に玉を締め上げられ読者の同情を買い、さらには妙に常識もあるそのキャラクターは公式で癒し系キャラにされてしまうほど(笑)
ぶっちゃけ、他の幹部の出番をほとんど彼に取られてしまった感じもありますよね。
オナルシィも割と早めに登場の幹部でしたが、その後の再登場は1度のみ(おまけに出動無し)。
他の幹部にいたっては、わずか1話で片付けられてしまうとは・・・。
短期間の連載になってしまったことも要因の一つでしょうが、アブラハム以外の幹部を掘り下げられなかったのも一つの残念な点と言えるでしょう。
キモイデスも例外ではなく、最終回直前になって急遽現れ、なんだか良い感じにまとめて去ってしまうというキャラクターに。
結果的に良い人だったというのは良かったのですが、やはり物足りなさは否めませんね。
■プリティランド女王について
女王様なのに下ネタ好き、あらゆるものが可愛く見える価値観、そして意外とお調子者。
彼女もそのキャラクターを掘り下げる前に連載が終了してしまい、評価に困るキャラですね。
本来、プリキュアシリーズの女王様は基本役に立たないものですが、彼女は敵を懐柔するあたり有能だったかな?
さて、ワタシはとっても楽しめていたのですが、最終号の巻末コメントを読む限り、一定の人気が得られなかったものと思われます。
では、何がいけなかったのでしょうか?
ここからはファンという前提を取っ払い、客観的に考えます。
1、メインキャラが女子中学生という設定
太臓もて王サーガの場合、太臓はじめ、メインキャラは男子高校生という設定でした。
ゆえに多少の下ネタなどは平気で繰り出せましたし、ツッコミも過激に出来ました。
一方、キャワワワの場合メインキャラが女子中学生なので、あまりにキツイ下ネタはやり辛い。
さらにツッコミもマコティや塚守さんのような冷静にツッコむ場面が増えてしまい、ボケとツッコミに勢いが足りなかったのではないでしょうか。
つまり、掲載誌は青年漫画であるYJであるのに対し、それを活かせるネタを出し辛い設定にしてしまったと言えます。
2、ラブコメ要素が無かった、あるいは間に合わなかった
ワタシが個人的に思うに、もて王は一種のラブコメでもあったんですよね。
矢射子を筆頭に、木嶋などのなかなか上手くいかない恋愛描写をヤキモキしながら読むのがとても面白かったです。
キャワワワは女の子が可愛いとは言え、出てくるのは女の子だけ。
男の子も全くいなかったわけでないのですが、伊世らと恋愛関係になるキャラは皆無。
特に男の子っぽいけど乙女チックなマコティには期待していたのですが。
後々に男子キャラも登場させて、人間関係を深める予定だったのかもしれませんが、今となっては分からぬことですね・・・。
3、パロディネタが思ったよりも少なかった
ワタシは大亜門先生のキャラ同士のボケとツッコミも好きなのですが、
世間一般では大亜門=パロディという認識が未だに強いと思われます。
もちろんパロディにばかり頼るわけにはいきませんし、パロディから脱却するのも作家として重要なことかもしれませんが、
最初はパロディでも何でも投入し、読者の心を掴むべきだったのではないか・・・と思ってしまいます。
ただ、舞台がヤングジャンプとなることで、WJネタはもちろんジョジョネタですら、そこまで頻繁には出せない環境だったのは間違いないでしょう。
もて王では、テニスの王子様、デスノート、ネウロなど、リアルタイムにWJを読んでいる読者ならば破壊力抜群のパロを連発できましたが、
連載して間もないYJでは、そうそうリアルタイムなネタにするわけにもいかず、ヤンジャンネタも中盤以降にポツリポツリと出てきた程度でした。
4、アブラハム以外の敵キャラの掘り下げ不足
ギャグ漫画と少女アニメを比較してはいけませんが、プリキュアでは開始数週で敵幹部は全員登場し、どんなキャラなのかを視聴者に理解させます。
キャワワワの場合、アブラハムのキャラの掘り下げには成功したものの、オナルシィは顔見せ後は充電期間に入り、他のキャラも最後に登場。
何度ももて王を例に挙げてしまいますが、大亜門先生の作品は、迷惑なキャラはいても、いわゆる悪人がいないんですよね。
ウザかったりムカついても、何だか憎めないような敵。
そういう意味でキャワワワと同じぐらいに敵幹部について色々と知りたかったです。
以上。
キャワワワの終了は非常に残念ではありますが、最後は良い感じにまとめていた点は、せめてもの救いだったと思います。
アオリでも次回作にご期待下さい!との文がありますし、また期待に胸を膨らませて、読切・新連載を待つことにしましょう。
コミックスも5月に発売決定のようですし、それまではまだまだ終われません。
しかし、ひとまずではありますが、大亜門先生、お疲れ様でした!
8ページ1コマ目他
元ネタは、サンリオの『マイメロディ』でしょうか?
同じウサギキャラですが、カワイさは月とすっぽん、天と地ほどの差が(笑)
でもエイナスもキモかわいいとは思いますけどね。
8ページ4コマ目
帽子をカブって、眼鏡(サングラス?)をかけているコメンテーターと言うと、【テリー伊藤】を思い浮かべますね。
8ページ4コマ目
歌詞は何らかの替え歌ではと思ったのですが、
いわゆる「○○音頭」は、昔のアニメ作品だと一種の定番のようで、絞りきれませんでした。
>ラストハシラ…プリキュアシリーズ第1作目『ふたりはプリキュア』挿入歌「Heart to Heart」の歌詞「それを人は 愛と呼んだ 生まれる前から」が思い出されました。
情報ありがとうございます。
作品の大元がプリキュアなので、元ネタっぽいですね。
【反響に後ろ髪引かれつつの・・・バトルヒロインギャグ、最終回!!】
冒頭ハシラ
【今こそ「かわいい」の真の意味を問う。意外とちゃんと感動の最終回・・・・・・!!】
ラストハシラ
【誰がなんと言おうと「カワイイ」って思う、それを人は愛とか絆って呼ぶね。】
ラストアオリ
【ご愛読ありがとうございました!大亜門先生の次回作にご期待下さい!!】
予告スペース
【またお会いしましょう!!】
巻末コメント
『あまり楽しませることができず申し訳ありませんでした。』
掲示板への情報もお待ちしております。
大亜門著作品紹介